下村彰慶 オステオパシー人生のブログ|日本オステオパシープロフェッショナル協会

奈々ちゃんが治療見学に

2020年3月9日

 

今日も9時半の診療開始に合わせて、25分頃にFirstのドアを開ける。

下村「おはよう!」

スタッフ「おはようございます!」と、あいさつの後室内を見ると・・・

下村「あれっ、なんで奈々ちゃんがおるんや?」

スタッフ「院長、今日は奈々先生が見学に入られたあと、治療も受けられると言っていたじゃないですか!」

下村「お、おおっ!そうやったな!」と言うものの覚えていない。(笑)

 

(奈々ちゃんとは、JTOCを1期生で卒業した渡邊 奈々D.O.である。国家資格として理学療法士(PT)も持ってはいるが、オステオパシーを学び患者さんを治したい、良くしたい、との思いからJOPAの会員になり、さらにJTOCに入学し、今年優秀な成績で卒業したばかりだ。)

 

※D.O.について

アメリカではDoctor of Osteopathic Medicineの略である。

アメリカ以外ではDiploma of Osteopathy(Osteopath)の略であり、JTOCの卒業生に対してはD.O.の称号を与えているのだ。

 

何人かの患者さんの治療を教えながら見学させて、最後の子供の患者さんの時、

奈々ちゃん「先生、私たち(子供の母親)PTの専門学校の同級生なんです」

下村「ええっ、ほんまかいな!ということは、ご主人とも同級生ということか?」

奈々ちゃん「そうです、ビックリしました(笑)」

下村「こんなこともあるんやなぁ」

 

ということで子供の治療の説明をする。簡単に説明すると、あらゆる食品にアレルギーがあり、特に卵白と小麦粉に対してひどい。家族で旅行に行く時でも、他の兄弟はレストランで食事できるのに、この子供はお母さんが作ってきたおにぎりを食べさせなくてはいけないほどである。(JOPAプロモーションビデオのモデルの子供である)

 

初診の時は、治療を始める前の段階から抵抗し、泣き叫び、うるさいのなんの・・・。治療に連れていかれるのがわかると途中で逃げることもあったそうだ。(笑)治療を始めて約3年になるが、少しずつ改善し、今ではなんでも食べれるようになっており、医者も驚くほど検査の結果も改善している。

 

最初は嫌がっていたが、子供は正直なもので「治療を受けずに食事制限される」か「治療を受けてなんでも食べれるようになる」かであれば後者をとるようになった。

 

私自身、アレルギーというのはどういった組織や器官が障害されているのか結論を持っているし、どうしたらその信号が解除されるのかも自分なりに知っているから治療も行えると確信している。治療後は本人にも母親にも身体の違いがわかる。だから、まだ7歳の子供でも嫌がらずに私のところに治療に来てくれるのだと思っている。

 

当然、私のキャラからして初診時に「バァ〜」とか言って子供をあやしたりするようなことは一切やっていない。限られた治療時間内でそのようなことをする暇は一切ないのだ。正直なところ、以前は子供をあやして子供に治療を受け入れてもらうスタイルを良しとしていた時代があった。だが、故ハーバート・ミラーDO,FAAO,のセミナーを受けてからは考え方が変わった。そのセミナーのモデルに斜頸の赤ちゃんがいたのだが、あやすことなく泣きっぱなしの赤ちゃんの頭を余裕の力量で治してしまったのだ。本当にすごい人だった。

 

それからは、あやさないと治療のできないオステオパスは一流ではないと考えるようになった。

奈々ちゃんにもちょうど見学に来ていたので、こういった子供に対する考え方や診方を教えてあげ、お母さんと同級生ということもあり、自由に触診もさせて質問にも答えてあげた。

 

そして、治療前と後の違いを触診でわかってもらうことで、私の子供に対する一連の理論に納得してもらった。

 

最初奈々ちゃんが入学してきた頃は、ここまで成長してくれるとは思っていなかったので嬉しい誤算である。彼女は、女性ながら自分の能力を向上させるためにすごく貪欲に学んでおり、とても負けず嫌いで、その辺の頼りない男性よりよっぽど男らしい。(笑)

 

奈々ちゃんは愛媛県西条市で【Osteopathy Sora】で開業しているので四国の方はぜひ一度受診してみてほしい。私の言っている事がウソではないとわかると思う!

 

おしまい。